第7回 全日本自転車競技選手権大会女子個人ロードレース

第7回 全日本自転車競技選手権大会女子個人ロードレース
(5月1日、日本CSC5kmサーキット+3km試験走路周回コース・1周8km×10周回=80km)
Text&Photo=ヤブイ ヌヲ

   早々とやって来ました、本年のメインイベント。「オリンピック選考会になろうがなるまいが、今年こそお立ち台の上に必ず立ったる!」という意気込みで、パリンヤ、この日のために練習を積み重ねてまいりました。大会直前も、いい調子でクランクをブン回せておりました。レース当日は、お友達のぴろたん、ばしちゃんも応援に駆けつけてくれました。
 …が、今回の全日本選手権のために設定された日本CSCの8km周回コースは、パリンヤにとって、なんとも長くつらい、試練の道になってしまいました。

 ■ コースレイアウト

●通常使用されている5kmサーキット(青コース)に、3km試験走路(赤コース)をつないだ全長8kmの周回路。3km試験走路は急勾配の登りと下りを大きく2回ほど繰り返す険しい道で、この部分が継ぎ足されたことにより、難易度は格段に増しました。全日本選手権というタイトルレースにふさわしいコース設定。A〜Iは撮影地点を示します
●高低差のプロフィール。常に上っているか、下っているかで、パリンヤ曰く「広島中央森林公園のコースは、つらく切れそうになっても、少し息を抜ける場所があるので、そこで何とか持ち直せるけれど、今回のコース設定はそういう場所がまったくない。おちおちボトルの水も飲んでいられない」

 ■ レースレポート(その1)

●弟子の緊張が監督にぴりぴり伝染しているためか、それとも緊張をほぐしてやろうとあえてやっているのか? カメラに妙にぎこちない笑顔?を返す師弟
●前夜、前祝い?として大酒盛りをしていたぴろたんとばしちゃん。多少二日酔い気味ですが、応援の準備(日焼け止め&水分補給)は怠りなく。何しろ本日はドピーカンです。まだ朝の8時台だというのに、紫外線が痛いっす
●ロードレースの大会としては珍しく、検車がきっちりと行なわれました。最初はコミッセールが少人数で行なっていたため、女子選手と、3分前スタートのU23男子選手が検車待ちの列を作り、スタートに間に合うのか不安に。日本の女子選手は、体格的に、UCIの規定にきっちりと適合させたポジション・セッティングが難しく、パリンヤを含め、多くの選手が何らかの指摘を受けていました。さてスタート時間は刻一刻とせまってきます。出走者全員、検車は完了したのでしょうか?
●スタートラインに並んだパリンヤ、多少は笑顔を見せてもいたのですが…(A地点)
●前年度全日本ロード10位だったので、スタートライン最前列に並べたパリンヤですが、今回はいつも以上に、きてます。押し寄せる不安に、気持ちをうまく制御できないのか、空を見つめては大きく息をつく
●もちろんレースは容赦なく始まります。口を固く引き結んで、パリンヤ、スタート
●第1周回は比較的スローペースでしたが、スタート・フィニッシュライン手前の急坂を登る先頭集団はすでに十数人に絞られています(B地点)
●先頭集団からじわじわとエスケープを図った唐見選手(画面左、出走リスト記載の所属はカツリーズ、ジャージはキナン)に反応したのは、沖選手(出走リスト記載の所属はラピスタ、ジャージはファームフリッツ)のみ。二人で先頭集団を形成し、第3周回、3km試験走路の登りにさしかかる(C地点)
●トップから約20秒後れて第2集団。画面右から嶋田選手(出走リスト記載の所属はセイクリッド、ジャージはヴェロ・ベッラ=カリフォルニア州・モントレーの自転車チーム)、真下選手(SY-Nak)、高橋選手(SY-Nak)、森本選手(出走リスト記載の所属は鳥取湖陵高、ジャージはラバネロ)(C地点)
●第2集団を関家選手(ラバネロ)が単独で追い、その後に第4集団が続く。画面の先頭からパリンヤ、中込選手(SY-Nak)、西選手(ラバネロ)、中村選手(順天堂大学)。トップ二人からはすでに1分20秒ほど後れています(C地点)
●第4周回、3km試験走路の最高標高地点に差し掛かる先頭の沖、唐見両選手(D地点)
●第2集団(高橋、森本、嶋田選手)は、先頭の二人との差を約10秒にまで詰めています。真下選手の姿は集団に見あたりません。残念ながら落車した模様で、その後、リタイヤ(D地点)
●第4集団は先行していた関家選手(画面、集団の先頭)を吸収し第3集団となりますが、ペースは上がらず、トップとの差は2分40秒に拡大(D地点)
●快調に周回を重ねる唐見、沖選手。第5周回、後続との差を約1分にまで拡大します(E地点)
●第2集団の3人もガッチリとスクラムを組んで前を追いますが…(E地点)
●第3集団をリードするのは、中込、中村、西選手。他の選手は徐々にこの3人についていくのが苦しくなってきているようです(E地点)
●約10秒遅れで中込選手らを追うパリンヤ、集団から脱落するわけにはいかないと必死です(E地点)
●3km試験走路は、最高標高地点から5号橋まで一気に下った後、まっすぐな急勾配の登りが再び始まります。第6周回、真夏のような日差しを浴びながら登るトップ二人。ペダリングに乱れは感じられません(F地点)
●第2集団は、トップとのタイム差を1分強に保ったまま追走していますが、この厳しい登りで、ほんの少し蛇行気味(F地点)
●第3集団はトップから4分弱の差をつけられています。登りでは、久々に全日本ロードに帰ってきた中込選手(元全日本ロード・チャンプ。ここ10年ほどはMTBで活躍し、チームSY-Nakを結成。昨年度の全日本MTB・XCチャンプ)のリードが目立っています(F地点)
●ここまで第3集団に留まっていたパリンヤですが、登りでついていくのがかなり苦しくなってきています(F地点)

  →第7回 全日本自転車競技選手権大会女子個人ロードレース その2に続く

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