第6回 全日本自転車競技選手権大会 トラックレース

第6回 全日本自転車競技選手権大会 トラックレース(6月21・22日、西武園競輪場・周長400m)
Photo&Text=ヤブイ ヌヲ

むんむんベロドローム、涙にかすむモモイロ横断幕、の巻

 5月の全日本アマチュア選手権トラックレース・女子3km個人追抜で2位入賞のパリンヤ、今年は埼玉県所沢市の西武園競輪場で開催される全日本選手権トラックレースの出場権をめでたく勝ち得たわけですが、なんだか大会名称がとってもややこしいっす。
 UCIは何年も前にプロとアマの区別を撤廃していますが、ローカル・ルールみたいなものなのでしょうか、日本では全プロ選手権と全アマ選手権が行なわれ、それぞれ上位の選手が、全日本選手権で一堂に会し、日本一の覇を競うっつうことになっているようです。
 男子の場合、競輪選手という厳然たるプロフェッショナルが日本に存在しますから、この方式も何となくわからないではありません。でも、女子のプロ(JPCA)登録選手は沖美穂選手ただ一人ですから、ほかは全アマと同じ顔ぶれ、ということになりますが、車連が推薦する選手は、全アマに出場しなくとも全日本選手権に出場できることになっていて、えーと、書いているうちにますますわからなくなってきました。そもそも、UCIの規約に基づいた大会ならプロ・アマの区別はないはずなので、全日本とつく選手権は一つでOKなんじゃないでしょうか?(現に男子のロードレースはそうなっています。女子ロードレースは全アマ・ロードしか行なわれていないので、プロの沖選手がナショナル・チャンピオンを獲得しようと思えば、そのレースに出走せざるを得ません。その辺のルールがどう規定されているのか、さっぱりわかりまへん。ちなみにプロ、アマとは別種のカテゴリー分けである実業団の全日本選手権は、あっても不思議ではありませんが)。
 さらに「なんでだろ〜」ということを付け加えれば、女子3km個人追抜では、全アマで4位までに入賞した選手が全日本選手権の出場資格を得られますが、今回、全アマ4位以内の選手が一人、全日本を欠場することになりました。ならば5位の選手が繰り上げ出場するのかと思いきや、該当選手には何の打診もなかったとか。車連推薦で全日本選手権に出場してくる選手は、確かに文句のつけようのない実績を持っていますが、全アマで好成績を上げ何とか全日本に出場しようとがんばっている選手の立場はどうなるんすかね? 前年度のチャンピオンがシードされるのはともかく、あとの選手は同じ条件から勝ち上がっていくような方式がすっきりしているし、公平なのでは…。
 …失礼、TV画面に向かってブツブツ文句たれてるオヤヂ状態に陥ってしまいました。だって、どんな選手が出場する大会か書こうと思っただけなのに「なんだかなぁ、よっくわかんねぇなぁ〜(阿藤快の口調)」ってことが多いんだも〜ん。
 とにかく、この大会で勝てばナショナル・チャンピオンっす! 今回からGSキヨ・ミヤザワのチーム名とブラック&ブルーのフレーム・カラーも復活、地元在住の所沢分校さんはじめ、GSドマーニの皆さんも応援に駆けつけてくれたっす!

 ■21日9:30〜、女子3km個人追抜・予選(タイム上位二人が決勝へ、3、4位が3−4位決定戦へ進出)

●当日は今年最高の暑さを記録? すり鉢状の競技場内は日光の直射と照り返しで、朝からむわわ〜んとした熱気が立ちこめていました
●優勝候補の大塚、沖両選手はおそらく4分を切ってくる。持ちタイム4分6秒台のパリンヤ、いつものように踏んでいたのでは良くて3−4位決定戦止まり。ここは一丁、フロント・ギヤの歯数を上げて、一か八かの勝負に出ることに…
●国内頂上決戦を前に、パリンヤ固まり気味? 緊張はほぐし、集中力を高めさせるのも監督の仕事っす
●予選第一組、5月の全アマとは見違える走りの木村選手(八戸大学)が、4分2秒台という好タイムを記録。
●杉村選手(ラバネロ)は4分14秒台で予選6位
●予選第二組、女子個抜の昨年度チャンピオン・大塚選手(A+OO)、4分0秒台で予選をトップ通過
●この種目、本年度全アマ・チャンピオンの萩原選手(伊勢崎女子高校)。ゴール直前は左右によれながらも必死でペダルを踏み倒し4分4秒台。末おそろしいジョシコーセーです
●見よ、所沢分校さんが夜なべをして作ってくれた、目にも鮮やかなピンクの横断幕。選手の中で横断幕まで掲げられて応援してもらえたのは村中恵美子ただ一人。パリンヤ、果報者っす
●予選第三組、パリンヤの相手はなんと沖選手(オランダ、FARM FRITES)。大会の前週にはTVでドキュメンタリーまで放映された、国内無敵のロード・チャンピオン
●チャンピオン、アポロとマッチメイクされたロッキー・バルボアか。パリンヤ、願ってもないチャンスに奮闘しますが…
●ほとんどトラックを走ることがないという沖選手、4分2秒台で予選3位。沖、大塚両選手とも監督の予想ほどタイムは伸びませんでした。気温や湿度、風などの影響で、予想以上に走路が重かった(走行抵抗が大きかった)かもしれません
●「ぺ、ペダリングが重かった…」。Fギヤの歯数を上げた作戦が裏目に出てしまい、4分8秒台で5位。残念ながら予選突破ならず

 ■22日9:40〜、女子16kmポイントレース

●出走前に、マシンの各部サイズがUCIの規定内にあるか検車を受けます。小柄な女子選手は、規定内のサイズでポジションを出すのにけっこう苦労することがあります
●女子ポイントレースは人数が少ないため、ケイリンのような形でスタート
●全アマと異なり、今回は最初からハイスピードな展開。沖選手がグイグイと集団を引っ張ります
●パリンヤ、厳しい走りを強いられています。「どうせポイントが獲得できないのなら、ダメもとで一周ぐらい逃げてみぃ」というアドバイス?も、もらったとか
●沖選手が圧倒的にポイントをリードし、大塚選手が追いすがります
●シドニー五輪ポイントレース代表の森本選手、意地をみせた終盤の反撃
●後方から「ハイッ、ハイッ、ハイッ」(道をおあけ、という意味)と声をかけられると、進路を譲らざるを得ません。ポイントレースは難しいっす
●パリンヤ、なんとか横断幕に応えようとするも、7位でゴール。「ドマーニの皆さん、めっちゃくちゃ暑い中、二日間も応援ありがとうございました」from監督、パリンヤ、ヤス
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